マンションの地震対策チェックリスト|家具固定・備蓄・共用部の確認ポイント

災害対策

マンション特有の地震リスク|高層階ほど揺れが大きい理由

マンションは戸建てと比べて耐震性能が高いイメージがありますが、高層階ならではのリスクがあることを知っておく必要があります。

高層マンションでは「長周期地震動」と呼ばれる、ゆっくりと大きく揺れる現象が起こりやすくなります。建物が倒壊しなくても、上層階では体感する揺れが地上の数倍になることがあり、家具が大きく移動したり転倒したりする危険性が高まります。

また、マンション特有のリスクとして以下の点が挙げられます。

  • エレベーターの停止:地震時はエレベーターが自動停止します。高層階の住民は長期間にわたり階段での上り下りを強いられる可能性があります。
  • 給水ポンプの停止:停電により給水ポンプが動かなくなると、上層階から順に断水します。
  • 排水制限:配管の破損チェックが完了するまで、トイレや排水の使用が禁止されるケースがあります。
  • 避難経路の限定:戸建てと違い、避難経路はバルコニーの隔て板か共用廊下・階段に限られます。

これらのリスクを理解したうえで、マンションならではの地震対策を進めていきましょう。

室内の地震対策チェックリスト【部屋別】

マンションの室内は、部屋ごとに対策のポイントが異なります。各部屋のチェックリストを確認してみてください。

リビング・ダイニング

  • □ テレビは転倒防止ベルトや粘着マットで固定している
  • □ 本棚・食器棚はL字金具やつっぱり棒で壁に固定している
  • □ 食器棚にはガラス飛散防止フィルムを貼っている
  • □ 重い物は棚の下段に収納している
  • □ 照明器具(シャンデリアなど)の落下対策をしている

キッチン

  • □ 冷蔵庫は転倒防止ベルトで固定している
  • □ 電子レンジは粘着マットで滑り止めをしている
  • □ 吊り戸棚には耐震ラッチ(開き防止)を取り付けている
  • □ 包丁は収納ケースに入れて飛び出し防止をしている

寝室

  • □ ベッドの周囲に大型家具を置いていない
  • □ 頭上に落下物がない配置になっている
  • □ 枕元にスリッパと懐中電灯を置いている
  • □ 窓ガラスの近くにベッドを配置していない

子ども部屋

  • □ 学習机の上に重い物を置いていない
  • □ 背の高い本棚やラックは壁に固定している
  • □ ベッドが窓の近くにない配置になっている

玄関・廊下

  • □ 避難経路上に物を置いていない
  • □ 靴は最低1足すぐ履ける状態にしている
  • □ 玄関ドアが変形して開かなくなった場合の代替脱出路を確認している

マンション共用部で確認すべきポイント

個人の部屋だけでなく、マンションの共用部にも確認すべきポイントがあります。

エレベーター

地震時自動停止装置が設置されているかを確認しましょう。また、エレベーター内に非常用の備蓄(水・簡易トイレ・ライト)があるマンションも増えています。未設置の場合は管理組合に提案する価値があります。

防災備蓄倉庫

共用部に防災備蓄倉庫があるかを確認しましょう。ある場合は、中身の内容と更新時期を把握しておきます。担架・救急用品・工具・発電機などが一般的な備蓄品です。

受水槽・給水設備

停電時に給水がどうなるかを確認します。受水槽がある場合は一定量の水が確保できますが、直結増圧方式の場合は停電と同時に断水になります。自分のマンションの給水方式は必ず確認しておきましょう。

バルコニーの隔て板

隣戸との境にある隔て板は、災害時に蹴破って避難するためのものです。板の前に物を置いていないか、避難はしごの位置と使い方を確認しておきましょう。

管理組合で取り組むべき防災対策

マンション全体の防災力を高めるには、管理組合が主導して取り組むことが重要です。

  • 居住者名簿の整備:安否確認に必須です。高齢者や障がいのある方など、要配慮者の把握も含めて整備しましょう。
  • 防災マニュアルの作成:地震発生時の初動対応、安否確認の方法、在宅避難のルールなどをまとめたマニュアルを全戸に配布します。
  • 防災訓練の定期実施:年1回以上、居住者参加型の防災訓練を行います。消火器の使い方や担架搬送の練習が効果的です。
  • 排水ルールの事前取り決め:配管損傷の確認が取れるまで排水禁止とするルールを事前に周知しておきます。
  • 在宅避難の周知:マンションは在宅避難が基本です。各戸で最低3日分の備蓄を推奨する周知活動を行いましょう。

在宅避難の判断基準と準備

マンションは構造が強固なため、建物に大きな損傷がなければ在宅避難が推奨されます。避難所に行くかどうかの判断基準を知っておきましょう。

在宅避難できる条件

  • 建物に傾きや大きなひび割れがない
  • ドアや窓が正常に開閉できる
  • ガス漏れや火災の危険がない
  • 最低限の備蓄(水・食料・簡易トイレ)がある

避難所に移動すべき場合

  • 建物に明らかな構造的損傷がある
  • 余震による倒壊の危険が示されている
  • ガス漏れや火災が発生している
  • 管理組合から避難指示が出ている

在宅避難に備えて、水は1人1日3リットル×7日分簡易トイレは1人1日5〜7回分×7日分を目安に備蓄しておくと安心です。マンション住まいだからこその備え方を意識して、日頃から準備を進めておきましょう。

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